Antique Gun ［Hinawajyu Bajyou-Tanzutsu］

Stock number：GU-010122

Country・Era：Edo era

種別：  火縄式銃砲
銘文：  無銘
全長：  45.3ｃｍ 　銃身長:25.7ｃｍ　 口径：1.3ｃｍ
登録： 東京都 平成23年

【Additional Information】
この銃は片手で打つ、火縄式馬上短筒です。サイズは全長が４５．３センチ。馬上短筒は江戸期でも一般に所持できる銃ではありませんでした。当時も幕府による銃規制のようなものがあり、刃物以外の武器で幕府管理下にある長筒以外、これら銃の所持は御法度であったようです。ですから、銃身に銘を切ることはありませんし、本作品のように無銘であることが当然な訳であります。口径は１．６センチ。殺傷威力は十分に兼ね備えた銃です。身分ある人の護身銃としての需要で影製作されたものと思われます。細筒、中筒、馬上筒、大筒とある中で、大筒に次いで現存数は少ないのが短筒であり現存品は貴重です。
本品の特筆すべきポイントは良好な保存状態にあります。この銃は火皿の穴だけを見ても鉄部の朽ち込みが無く、あまり使われなかった様子がわかり、当然ですが、保存状態が最良であると言えます。銃身は鉄製で八角形のオクタゴンバレルです。筋がピチッと立っており、当りや錆により丸まりも無く、本当に健全です。銃口部も朽ち込んでません。くどいようですが、現存数が少ない馬上短筒で、ここまで状態が良いものは本当に稀です。銃床（木部）は、内側に乾燥によるヒビ（補修済）がある以外は、外観から見た程度は良好であり、銃身同様、見栄えがします。可動部を含む真鍮部品にも後補修は見当たりません。本品のように癖が無い、オーソドックスなスタイルの銃は握りやすく、バランスが良いのでよく手に馴染み飽きが来ません。銃口から火穴までは貫通しております。尾栓は外れます。飾り台は付属しません。

（この銃には、最近まで兵庫県登録が附されていましたが、寸法記載に誤りが有った為、弊社が登録の修正を申請しました。最近は古銃の許可が非常に厳しくなっています。本銃は登録に関わる専門家が精査した結果、外観は近年の作のように綺麗であるが、時代を経た少なくとも１００年以上前の古い時代の本物と認め、東京都が登録所持許可書を発行する運びとなりました。最近は、新物と云われる近代作の火縄銃を、一頃のように誤認許可することは、まず有りません。ですから本品は、最新２３年度登録が付いて、特に安心して御求めいただける、極上の保存状態を保つ一丁と認めることが出来るわけです。）